Blog

今年最後、駆け込みの本藍染め

現在、展開中のPint!の本藍染め製品は、オーガニックリネンのハンカチ。 本藍染めは、藍染め液が発酵していなければならなく、ある程度気温が高くないとできません。 (温める構造があればもちろん別ですが) そのため、今染めを … 続きを読む 今年最後、駆け込みの本藍染め → The post 今年最後、駆け込みの本藍染め first appeared on PINT Blog.

藍染め 〜番外編3 蓼藍を間引く〜

蓼藍がどんどん育っています! あまりにも元気に芽を出していっぱいだったので、心苦しくも間引きました。 草育上手は間引き上手。 心を鬼にして間引きました。 もっと背が伸びてゆくのかな、楽しみです。 手前にいるのはサボテン。 一度元気がなくなってしまい、土から抜いて、鉢の土に挿しておいたら、見事復活を遂げました! それがこの鉢。 蓼藍とサボテン、ナイスコラボです。 中地

藍染め 〜その6.天然染色のメカニズムの違い 酸化還元〜

おはようございます。コジマです。 写真を整理していて、先日の草木染めの写真がでてきたので載せました。草木染めの煮汁をとっている所です。 天然染めはたくさんのやり方があります。とりあえず大きくわけて草木染めと藍染めの反応メカニズムについて説明してまいります。 草木染めは写真でみてわかるように湯気がでています。熱湯に草木を入れて煮汁をつくってその中にモノを入れて色を染み込ませ、色を定着させるために媒染剤というものを使って色を定着させるのです。 草木染めのメカニズムは藍染めシリーズが終わりましたらご紹介いたします。 今日は藍染めのメカニズムについて少し細かく説明します。 おおまかに書きますと藍染めは、熱はかけずに発酵させ空気の酸素と反応をして酸化還元を起こして発色をさせるのです。 青い色に発色するインディゴは複雑な構造(複素環をもつ化合物)を持っているため、水にはとけないのです。要は油と同じって事です。 インディゴって融点(固体から液体へ変わる温度)が390度だから溶かすのが大変。溶けた事に成功しても熱で衣類がやられちゃいますよね(笑) だけど昔の人は試行錯誤して藍染めを成功させてしまうわけです。 その方法が菌を使ってインディゴを還元して別の物質ロイコ体というものに変えて藍染めを成功させたのです。 インディゴ+還元菌→ロイコ体(水溶性) このロイコ体は温度をかけなくても水にとける物質なのです。すごくないですか?390度の熱を加えないと溶けないインディゴが菌によってひょいと水にとけるメカニズム。単純に私はスゴイと思いました。 このロイコ体が水に溶けた状態で衣類に吸収をさせるのです。 ちなみにロイコ体は黄色の発色があります。 液体から出して空気中の酸素に触れると一気に酸化が進みます。 ロイコ体+空気中の酸素→インディゴ(水に溶けない) 綺麗にインディゴの青い発色が起きるわけです。 昔の人は化学がわからないのによくここまでたどり着いたなと感心です。 まとめますと インディゴ+還元菌→ロイコ体 (還元) ロイコ体+空気中の酸素→インディゴ(酸化) 単純な二段階の反応なんです。 本当は化学構造式を書いて説明するのがいいのですが、記載が出来ずに申し訳ございません。 詳細を知りたい方は、イベントなどで質問して頂ければお答えいたします。 天然染色の魅力は尽きないです。 坂由香里さんに本藍で染めていただいた絞り柄ハンカチ、限定個数で販売開始しました。 Pint!の本藍染めオーガニックリネンハンカチ 蛍 コジマ

藍染め 〜番外編 いただいた蓼藍の種が芽を出しました!〜

おはようございます。 先日の記事でもご紹介した、蓼藍の種。 坂由香里さんからいただいた、蓼藍の種を、家のベランダの鉢で育てています。 種を蒔いてから約1週間で、芽を出しました! 小さな鉢の上、密集して芽を出して来ています。 間引いてやらないとだめだそう。 この芽が育って行って、収穫して、葉と茎を選り分けて、その葉を発酵・熟成させて、蒅(すくも)になります。 この、発酵・熟成が大変な手間と時間がかかるのです。 本藍染めを勉強中のこの身、蓼藍の成長を見守りながら、良い染めのものづくりにいかせるようにしてゆきたいと思います。 坂由香里さんに本藍で染めていただいた絞り柄ハンカチ、限定個数で販売開始しました。 Pint!の本藍染めオーガニックリネンハンカチ 蛍 中地

藍染め 〜その5.植物の神秘、配糖体について〜

連載並みの藍染めレポートが続きます。 なぜ5000年以上も前のミイラを覆う布に藍染が使われていたりなど、日本だけでなく世界各国で藍染が使われていたのか不思議になりませんか? 藍色発見の一つの推測を職人さんが惜しみなく教えてくださいました。 まず人間と植物の大きな違いがあります。 植物は光合成と水と二酸化炭素でエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)を自分で作る事ができます。 我々人間は自分でエネルギー源であるグルコースをつくる事ができないため、植物など食べ物から摂取します。ですから我々は自分の足で歩きエネルギー源を捕獲するために動けるのです。 植物は動かなくても自給自足ができますのでご覧のとおり凛として地に入り動かないのです。 これって当たり前の光景だけどよくよく考えるとすごい事ですよね。フムフム 植物はブドウ糖を自給自足できます。ですが必要な時にブドウ糖を使うために色々な物質(A,B,C・・・)とグルコース(Glc)と結合で存在しています。 それが配糖体(A-Glc,B-Glc,C-Glc・・・)と言われるものです。糖が物質に配位しているから配糖体です。 藍染はインディゴという物質が青色を呈します。植物の葉っぱの中にインディゴとグルコースが結合した配糖体インジカンという状態で存在します。 糖が必要な時になると植物の中にある結合を切る酵素が働きます。インジカンを酵素によって切断をすると青色呈するインディゴとグルコースに分解されます。 普段は使う事がないため、酵素が働いていないので配糖体で貯蔵されています。 植物の葉っぱが緑なのはクロロフィルという葉緑素の色が緑だからです。 ですが、葉っぱを切ったり、枝を切断しますと植物が死にます。 そうすると結合をきる酵素の制御が切れて一気に切断の反応が進みます。 そうするとインジカンがたくさん含まれている葉っぱはインジゴがたくさん出てきて青色がでてくるってわけです。 結果、昔の人々は枯葉などを見た時に青色になっている植物に興味をもち、染色をしたらとても綺麗な色になったのでこの植物は藍染が出来ると断定していたのではないかという推測です。 多く含まれている植物としてタデ科の蓼藍、キツネノマゴ科の琉球藍、マメ科のインド藍、アブラナ科ウォードなどが挙げられます。 ただ単に高濃度インジカンがある植物が世界各国にあって偶然枯れ葉など見て昔の人が手を加えて藍染をしていた歴史。すんばらしい。 なんか化学からアプローチして歴史を紐解くと違った見方が出来て面白くありませんか? 余談ですが、私コジマは薬剤師をやっております。漢方薬のお話を少しさせて頂きます。 実は漢方薬も配糖体なんです。薬の効能があるものと糖が結合しているんです。 じゃあ何処で分解されているの?腸ーでーしょー(某予備校教師風) 人間の腸内細菌はたくさんの種類がいます。飲み始めて分解する腸内細菌を増やして分解をして有効成分が腸内から吸収し、生理活性を示すのです。 ですから漢方薬は効き目がでるのに時間がかかるのはこの腸内細菌の分解速度が関係しているからです。 あと飲んだり飲まなかったりする人(コンプライアンス不良)の人は、効き目が悪いのは腸内細菌が増えないからです。 まさか漢方薬の配糖体と藍染の配糖体がこんな形で繋がるとは思ってもいなかったのでびっくりです。 まだまだ知らない事だらけですが、違ったアプローチをどんどんして皆様に興味を持って頂けるように伝えられたら本望です。 坂由香里さんに本藍で染めていただいた絞り柄ハンカチ、限定個数で販売開始しました。...

職人と出会う旅 〜三重、滋賀、京都〜 1日目

こんばんは、Pint!の中地です。 先週は、三重〜滋賀〜京都を旅してきました。 1日目、夕方に東京を出発、夜に三重県にて宿泊。 明日からの予定にわくわくしながら就寝。。 翌朝は、ギャラリーショップの而今禾さんを訪れてみたいのと、古い宿場町の町並みが残っているという関宿へ。 古い素敵な町並みです。漂う空気が違います。 町家や宿の資料館、博物館が、古い民具が残されており、すごーく興味深かったです。 Pint!をはじめたとき、意識していたのが古い民具。 イメージとしては民芸よりももっと前、自らの生活のために、自らの身の回りの素材を使って、 自ら道具を作る。 まさに民の道具です。 こういう道具は、シンプルさと機能美に溢れていて、力強さを感じるのです。 これから、インスピレーションと言わなくとも、民具のお話は、これからたくさんアップしてゆきたいと思います。 町家で見られた民具は、例えばこんなもの。 箱階段。 文字通り階段になっているのですが、その階段下は、このように箪笥や収納になっています。 1段毎、箱を積み重ねるイメージで作られた超合理的な空間設計です。 憧れの箱階段、生で見られて興奮! 障子も大好きで、美しくうっとりします。 デザインも様々。 宿は関宿の中でも人気だったという玉屋旅館。 なんと、寝室が再現されています。 のみ避けの意味も兼ねて、布団は藍染めを使っていたらしいです。 なんとも贅沢。 そしてかっこいい! 旅の道具も少なく、シンプルイズベスト。 すごく憧れます。 こんな、素敵なものや昔のスタイルとの出会いと学びがたくさんありました! お仕事につながりそうなお話も。 夏迄には発表出来る予定です。...

藍染め 〜その4.藍の種〜

藍染めのお話が続きます。 それもそのはず、またもや、藍染め職人の坂さんの工房にお邪魔してきたのです。 これから気温も上がって来て、藍染めのシーズンになります。 来月発売予定のサンプルを、昨年の藍釜で試作です。 染めの絞り技術の色々を教えていただきながら、実際に絞りの仕込みをさせていただきました。 このレポートは後日アップします。 坂さん、絞りも染めも全て手がけられるのですが、もっと遡って、原料の藍をも育てようとされています。 とは伺っていたのですが、なんと工房の隣に、小さな畑をつくっていました! さすがです。 文字通り、藍染めの最初から最後までですね。 前回の記事で、乾燥した藍をご紹介しましたが、これについている種を取って、畑で育てているのです。 既に芽がちらほら出ていました。 しかも、私も種をいただきました! 早速、ベランダの鉢に蒔きましたよ。 数週間で芽が出てくるそうです。 水が好きらしいなので、毎日しっかり水やりして育てたいと思います。 そして工房の畑の育ち具合も気になります。 工房に行く楽しみが一つ増えました。 坂由香里さんに本藍で染めていただいた絞り柄ハンカチ、限定個数で販売開始しました。 Pint!の本藍染めオーガニックリネンハンカチ 蛍

藍染め 〜その3.天然藍と合成インディゴの違いは何?〜

藍染め探求は続きます! 今日は、今Pint!が職人の坂さんと取組んでいる天然藍と、いわゆる合成インディゴの違いについて。 インディゴとよく耳にしますが、天然藍と合成インディゴの違いって一体何だろうと本を読みあさり、少しずつですが藍の歴史や化学を知る事ができました。 藍染の歴史はとても古くエジプトでは5000年以上前のミイラが藍染の布をまとっていたそうです。エジプトだけでなく世界中のあちこちで異種民族が独自文化の中で藍染を使用していたのはとても興味深いです。 18年の長い合成研究によりこの美しい青色(indigo)の化学構造決定を行ったのが約100年前の1883年A.バイヤー(ドイツ)によって発表され、その功績が認められ1905年(明治38年)にノーベル化学賞を受賞。 この化学構造式決定により染料化学工業が産業革命の追い風を受け一気に加速します。 1897年(明治30年)のイギリス植民地であったインドにおける天然藍の輸出高は10000トンでドイツではわずか600トンでした。 この合成インディゴが生産されると1911年(明治44年)にはインドの天然藍輸出高860トン(9140トン↓)に激減し、ドイツの合成インディゴ輸出高は22000トンに激増しました。 合成インディゴは安価で大量生産が出来るため効率化が進みたくさんのモノに使われるようになりました。 合成インディゴは別名ピュアインディゴ(pure indigo)といわれ、化学的に精製され純度の高いインディゴを指します。 このため時間がかかり量が不安定で、不純物の多い天然藍は、どんどん衰退の道をたどるのです。 インディゴの発見から約100年経った現代の私達の生活では当たり前のように日用品に合成インディゴが使われています。 職人さんから頂いた手ぬぐいで天然藍の青を見た時に、明らかに合成インディゴの青とまったく違うものだと感じて見入ってしまいました。 この深みのある青は一体なぜだろうと考えました。 違いは「不純物」でした。確かに天然藍も合成インディゴも特定の色を判断する吸光度測定を使用するとインディゴを含むピークが一致しているため同じ青が入っているのが証明されています。 しかし、天然藍にしかない「不純物」こそが機械や化学合成では出すことが出来ない天然の美しさの秘密なのです。 この不純物はいろいろな条件下で様々な反応を起こします。インディゴブラウンやインディゴブルーやインジルビンなど様々な色が交じり合っているために独特な青を生み出しています。 天然藍は合成インディゴと違って単一成分ではなく、不純物を含んだ複合成分が交じり合っているのです。 天然藍職人の坂さん曰く、「この青の中にはたくさんの色が入っているため、どの色ともあわせやすくなるんです。」とおっしゃられていました。 だから藍染のアイテムをコーディネイトをする時に、ほとんどの色に合わせやすい理由がここにあるのだとわかりました。 この「不純物」に人間の目が感じる温もりや奥行きがあるのだと確信しました。 Pint!はこんな感じで一つ一つモノの本質だったり奥行きを常に考えているプロダクトブランドです。 是非これからも職人さんと使い手のあなたといっしょにたくさんのプロダクトを手掛けて参りますのでどうぞ応援宜しくお願い致します。 まだまだレポートは続きます・・・・              坂由香里さんに本藍で染めていただいた絞り柄ハンカチ、限定個数で販売開始しました。 Pint!の本藍染めオーガニックリネンハンカチ 蛍